企業の取り組み

KMバイオロジクス株式会社

住所
〒860-8568
熊本市北区大窪1-6-1
電話
096-344-1211
URL
https://www.kmbiologics.com

サステナビリティと事業との融合を目指す

 KMバイオロジクス株式会社は、国内で唯一「ヒト用ワクチン」「動物用ワクチン」「血漿(けっしょう)分画製剤」「新生児マススクリーニング」の4事業を手掛ける製薬会社です。2018年7月に明治グループの一員となりました。事業活動とサステナビリティを両輪として捉え、企業の成長と持続可能な社会の実現を推進しています。

 

 

 KMバイオロジクス株式会社は、サステナビリティを単なる社会貢献活動にとどめず、事業活動の中に取り込む「サステナビリティと事業の融合」を目指しています。その理由は二つあります。

 

選ばれる企業へ

 一つは「社会から選ばれ続ける企業となる」ためです。現代では、選ばれる企業の基準として、製品の品質と供給に加え①製品を生み出す過程での労働安全②組織の品質に向き合うカルチャー③環境負荷の低減④DE&I(多様性、公平性、包括性)│などがあり、企業活動を持続できる「サステナブル」な企業像が求められています。

 二つ目は「私たちが必要とされていることの意味を考え、社会に恩返しをする」ためです。2015年に発覚した不整合問題を教訓として、持続的な事業活動を通じて、社会に貢献することが、使命であり恩返しだと考えています。

 

熊本に貢献できる活動を推進する上で、その思いを込めたロゴデザインを作成

 

持続可能な未来へ

 

 同社は製品やサービスを生み出す過程でもサステナブルな価値を創出しています。主な六つを紹介します。

 ①医薬品の輸出 同社の製品のほとんどが国内で使用されてきましたが、世界各地で流行する疾病の予防・治療のため、製品や技術の輸出を実施、検討しています。

 ②白川中流域水田湛水事業への参画 2005年から白川中流域の水田に水を張る取り組みへ参画。昨年は年間80万㌧の地下水を涵養し、ウォーターニュートラルを達成しました。

 ③新生児スクリーニングセンターの展開 従来からの公費検査に加えて、難病に対する新たなスクリーニングを熊本大学と共同開発。九州・四国を中心に広まっています。

 ④中水システムの導入 生産活動に使用した地下水の再利用システムを導入し、水の使用量を削減しています。

 ⑤「明治グループ自然保全区 くまもと こもれびの森®」の維持管理 明治グループの生物多様性の取り組みのシンボル的な森で、菊池研究所にあります。里山的な豊かな自然環境が保たれており、SEGES(社会・環境貢献緑地評価システム)「Excellent Stage 3」や環境省の自然共生サイトに認定されています。

 ⑥クリーンエネルギー化の取り組み 各事業所の空き地や建物の屋上に太陽光パネルを設置したり、ボイラーの燃料を変更したりして、CO2の排出削減を進めています。

 また、地域社会との連携も重視し、社会貢献活動も積極的に推進しています。今年は「くまもと・みんなの川と海づくりデー」に伴う環境美化活動(8月3日、合志市)、「阿蘇工場ファミリー見学会」(8月24日、阿蘇事業所)、家庭で不要に

なった本を回収し再利用する「ホンデリングプロジェクト」(9月9〜11日)、「熊本暮らし人まつり みずあかり」( 10月12〜13日、熊本市)の制作ボランティアなどに社員や社員家族が参加。活動を通じて社会問題への意識が高まり、サステナビリティ活動に参画する動機付けにもつながっています。

 

社員とその家族を対象に「くまもと こもれびの森」で開催した生物多様性保全プログラム「あつまれ こもれびの森」の様子