「受け入れた廃棄物は100%リサイクルに取り組む」との企業理念を掲げる大東商事株式会社(以下、大東商事)。産業廃棄物の処理を事業の主体とし、2008年には廃棄物のリサイクルを目的に自社の中間処理施設「熊本新港リサイクルセンター」を建設。リサイクル分野でのリーディングカンパニーを目指すとともに、環境保全活動にも力を入れています。
大東商事は、SDGsの17の達成目標のうち、8ゴールを設定。産業廃棄物をリサイクルし、地域や地球の大切な資源として還元するほか、温暖化防止対策として、木質チップをバイオマス燃料として搬出。2018年からは「熊本港干潟再生プロジェクト」にも取り組んでいます。
「NOと言わない大東商事」。これは、同社の社内スローガンです。新素材や新商品など前例のない産業廃棄物も受け入れ、安全で確実な解体処理を行った上でリサイクルし、100%再生利用を目指しています。2008年に自社の中間処理施設「熊本新港リサイクルセンター」を建設し、2017年には九州初となるAIによる混合廃棄物全自動選別システムを導入。社員教育にも力を入れ、産廃物処理検定に10人が合格。これらの取り組みによって丁寧な処理・選別の徹底が可能となり、さまざまな種類の廃棄物が複雑に混合した状態でも高品質なリサイクル原料・製品として安定供給できるようになりました。
また、同社が供給するリサイクル原料・製品は発電事業者、セメント会社など幅広い分野で活用されており、廃棄物を出す側と再資源化して利用する側を結び付けるプラットフォーム的存在となっています。
同社では社内にSDGsプロジェクトチームを立ち上げ、全社を挙げて開発可能な目標の達成に取り組んでいます。2018年からは、CSR活動の一環として、福岡大学との産学連携による「熊本港干潟再生プロジェクト」に着手しました。
近年、熊本港付近の有明海では二枚貝をはじめとする多くの生物が激減しており、その要因として生息環境の悪化が考えられています。そこで、干潟に堆積したヘドロを分解し浄化する資材を海中に投下。分解されたヘドロは二枚貝が好んで食べる有機物となり、その二枚貝を人間が消費する食物連鎖が再生することを期待しています。現在、資材に含まれるフルボ酸鉄シリカや土砂などの素材のうち、土は熊本市の西部浄化センターで製造されたものを使用。ゆくゆくは自社でリサイクルし製造した土を利用することも目標にしています。
目の前の廃棄物と真摯に向き合う大東商事。「リサイクルエネルギー創造企業」として、地域と地球のために今できることを考え、これからも取り組み続けます。