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カタログギフト製作  県立小国高校(小国町)

特産品販売 小国郷の魅力PR 

 ジャージー牛乳のヨーグルトやかりんとう、小国杉の木工品、漬物セット…。カタログを開くとバラエティーに富んだ商品がずらりと並びます。県立小国高校の生徒が手掛ける小国町の特産品を集めたカタログギフト「OGUNI‐GIFT」と南小国町の「KIYORA‐GIFT」。そこには、人口減少や少子高齢化などの課題を抱えるふるさとに何とか貢献したい、という高校生の思いが詰まっています。SDGsのゴール11「住み続けられるまちづくりを」につながる取り組みは、昨年度のSDGs甲子園熊本県大会で優秀賞に選ばれました。 

 

高校生の「推し」が満載 

 カタログギフト作りのきっかけは、昨年の2年生が「総合的な探究の時間」で地域資源の発掘について学んだことでした。授業の中で、小国町を知るクイズ「オグシル」やデジタルスタンプラリーを作ろうというアイデアが飛び出し、カタログギフト作りもその中から生まれました。6人のプロジェクトチームが中心となってカタログ業者と交渉。ほかの2年生も加わって小国郷(小国町、南小国町)の事業所を回り、カタログに商品を載せてもらうよう交渉に当たりました。 

 生徒たちは小国郷の魅力を伝えたいという企画の趣旨を説明。企業側も「高校生が頑張っているなら」と快く応じたといいます。その話し合いの中から異業種間のコラボ商品も生まれました。「高校生の目線でセレクトされた『推し』の商品が載っているのが魅力です」と指導に当たる同高の井上翔平教諭。 

 昨年12月から販売が始まったカタログギフトは、小国町の商品で構成された「OGUNI‐GIFT」が3980円と1万980円の2種類。それぞれ2千円と8千円相当の10商品にシステム料や配送料などが加わっています。南小国町の商品を載せた「KIYORA‐GIFT」は3980円(2千円相当)。カタログに掲載された二次元コードを読み取り、商品を一つ選ぶと配送される仕組みで、一般社団法人「KURUMIRAI」のサイトなどで買うことができます。 

 

カタログギフトの活動に取り組む、左から井上翔平教諭、2年生の佐藤凛優さん、後藤陽香さん、佐藤優來さん。カタログに掲載された商品も並ぶ=小国町の小国高校

 

高校の存続につなげたい 

 カタログギフトの一番のポイントは、売り上げの一部が教育支援金として小国高校へ納められる点です。その経済的支援があることや、高校生が企業と協力して社会貢献することは高校の魅力アップにつながります。その仕組みには、生徒数減少で統廃合の対象になる可能性がある同高を存続させたいという生徒たちの強い思いが込められています。 

 今年3月からカタログギフトを引き継いだ今の2年生の後藤陽香さんは「体験型サービスの商品を開発してカタログに掲載し、観光客に魅力を感じてもらって移住者の増加や高校の存続につなげたい」。佐藤凛優さんも「ギフトを通して町内外に小国郷の魅力を発信し、地域全体を盛り上げたい」と話します。また、佐藤優來さんは「活動を通して初めて知った企業もあった。学んだことを県外にも広げられるように頑張りたい」と意気込みます。 

 小国高校のカタログギフトは次第に広がりを見せ、福岡や佐賀、香川など県外でも同様の取り組みが始まっています。自分たちの地域を何とかしたい、盛り上げたいという生徒の思いが形になったカタログギフトは、持続可能な地域づくりに貢献しています。 

 

小国町の特産品を集めた「OGUNI‐GIFT」(左)と南小国町の「KIYORA‐GIFT」(サンプル)

 


ココがポイント!

行動・価値観変えるパワフルなギフト 

 

 

 

(一社)ゆずり葉代表理事 

清水 菜保子さん 

 

SDGsの視点で持続可能なお金の循環を目指す活動を展開中 

 

 

 高校生の「推し」が詰まったカタログギフトは、地元の食材や地熱などの自然の恵み、作る人の愛情が詰まった“玉手箱”のよう。生徒たちの小国高校の魅力アップへの思いが、地域の良いこと探しにつながり、勇気ある行動が大人の心を動かし、多様な人々が助け合うことを可能にしたパートナーシップ事例です。 

 地元商品の活用は運搬時のエネルギーを大きく下げ、お金は関わる人の給料として循環し、喜びを生みながら幅広くSDGsに貢献します。生徒らによる体験型ギフトは小国郷を五感で感じ、行動や価値観を変えるパワフルなギフトになりそうです。