肥後銀行は、熊本を地盤にした地方銀行として地域経済の発展に寄与。2018年にはサステナビリティ推進室を設立し、全行を挙げてSDGs推進に取り組んでいます。2020年には企業のSDGsの取り組みを支援するコンサルティングを開始し、国連原則に沿ったファイナンスを実行するなどESG金融も促進。企業や自治体との連携を強化し、サステナビリティの輪を広げることにも努めています。
肥後銀行は、地域や企業のカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出量実質ゼロ)の実現を目指しています。そのための取り組みの一つとして、CO2排出量算定システム「Zero-Carbon-System(通称:炭削くん)」を開発、1月末から利用サービスの提供を開始しました。
「炭削くん」は、電気やガス、ガソリンといったエネルギーの各使用量をシステムに入力するだけで、企業活動全体のCO2排出量を算定し、可視化することができるシステム。自社だけでなく、サプライチェーンの排出量を算定できるのも特徴です。パソコンやスマートフォンなど複数のデバイスから利用できるマルチデバイス対応で、排出量の削減目標設定や進捗管理、算定結果のレポート出力といった機能もあります。
同システムの開発のきっかけは、SDGsコンサルティング先の企業からの「脱炭素社会の実現が大切なことは分かるけれど、そのために何をどうすればいいのか分からない」という声でした。そこで、脱炭素経営の一歩目を支援するべく、自社がどれだけのCO2を排出しているのかを把握し、削減へと舵を切っていけるようなシステムを開発することに。より多くの企業に利用してもらえるように、使い勝手の良さと利用料金の手軽さも重視しています。
さらに、同システムは利用者が活用して終わりではありません。CO2排出量データを肥後銀行が分析し、必要に応じてコンサルティングや削減施策提案、ファイナンスなどで支援しながら、脱炭素の実現を共に目指していきます。
「炭削くん」のお申し込みはこちらの二次元コードから!
熊本市と合志市に拠点を置き、めっきを中心としたケミカル技術の研究開発・製造事業を展開しています。2010年から開始したSeeekai(シーカイ)活動では、通学時間帯の横断誘導や地域の清掃活動への参加等、地域貢献も含めたSDGsにも幅広く取り組んでいます。
1999年のISО14001認証を契機に、環境分野にも永続的に力を入れてきました。脱炭素については、2019年のCO2排出量(原単位)が2013年度比約55%削減となっており、エネルギー使用量の把握、デマンドコントロールシステムの導入、省エネ診断を活用した効果的な設備投資方針の検討など全社を挙げて取り組んでいます。
これまでExcelでCO2排出量を管理していましたが、「炭削くん」で算定・可視化することでより一層、脱炭素に向けた社内浸透に活用していきたいと考えています。さらに今後は、自社のCO2排出量だけでなく、梱包作業に係る排出量などサプライチェーンでの排出量についても算定を高度化し、作業改善にもつなげていく計画です。
本社所在地 熊本県熊本市西区上熊本2-9-9
業 種 各種表面処理(電気めっき、無電解めっき等)
従業員数 160名
大津町に拠点を置き、物流サービスを主とした事業を展開しています。
サプライチェーン全体で脱炭素化を推進する動きが加速する中、取引先から「精密機械輸送の共同配送を推進し、CO2排出量削減に主導権を持って進めたい」との要請があったことを契機に、脱炭素への取り組みを開始しました。自社内の配送の効率化を図るだけでなく、配車システムの活用やGPSによる車両管理により、効率の良い共同輸送を推進することで、サプライチェーン全体のCO2排出量削減につなげています。
現在、「炭削くん」を使用し、自社のCO2排出量を可視化しています。今後は、システム機能を活用しながら、車両ごとの排出量を算定、目標に対する進捗管理をすると共に、共同配送を行うことでCO2排出量削減に係る効果の検証・可視化にも取り組んでいきたいと考えています。
本社所在地 熊本県菊池郡大津町杉水3739-9
業 種 一般貨物自動車運送業・営業倉庫業
従業員数 77名