企業の取り組み

新産住拓株式会社

住所
熊本市南区近見8-9-85
電話
096-356-1500
URL
https://www.shinsan.com/

「住まいを拓(ひら)く」が企業使命、県産材を中心とした「近くの山の木」で住まいづくりを推進

 新産住拓は11月に創業60周年を迎えます。「住まいを拓(ひら)く」を企業使命に掲げ、県産材を中心とした「近くの山の木」で住まいづくりを手掛けています。県内の注文住宅・新築一戸建てで累計6000棟を超える実績。木材を天然乾燥させることで、輸送時の燃料やCO2も大幅削減でき、環境負荷の低減にも尽力しています。

代表取締役社長 小山 英文

熊本市出身。中央大学理工学部管理工学科卒業後、ハウスメーカーに勤務。1992年、同社に入社。2006年から現職。

SDGsアワードで部門大賞を受賞

 持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた、県内の優れた取り組みを顕彰する「くまもとSDGsアワード2023」。県のSDGs登録事業者を対象にした「牽引部門」で、住まいづくりを通して持続可能な地域社会貢献を行う新産住拓が大賞を受賞しました。

 

地産地消の住まいづくり

 同アワードの開催は昨年が2回目。牽引部門で大賞に選ばれた新産住拓は、①森林保全活動や木育活動を通した地域貢献②環境や健康にも良い安全で命を守る住まいづくり③お引き渡し後も暮らしのサポートを行う取り組み④社員の成長や多様な働き方へのサポートなどが評価されました。

 同社は30年前から独自の木材流通産直システムを構築し、木材の地産地消など環境負荷が少ない住まいづくりを行なっています。昨年は、公益財団法人くまもと地下水財団が地下水保全に取り組む企業・団体を顕彰する制度でも最上位のゴールド認定を受賞。植林活動による地下水涵養への貢献、節水器具の設置や雨水浸透施設の整備などの功績が認められました。今年1月31日には、同社が所有する鹿目山(人吉市)で社員らによる植林を実施するなど森林を守る活動にも取り組んでいます。

 また同社は昨年7月、熊本市動植物園に「スマートごみ箱」を寄贈しました。これはセンサーがごみを感知すると自動で圧縮し、通信機能で収集量を把握できるもので、九州での導入は初めて。小山英文社長は「来園者が環境問題に関心を持つきっかけになるとうれしい」と話します。

熊本市動植物園に設置された「スマートごみ箱」

 

グッドデザイン賞20作品

 省エネ・創エネ・断熱設備で一年を通して快適な暮らしを実現するZEHの普及にも積極的です。昨年4月〜12月で、普及率87%を達成。ZEHをさらに進めたLCCM住宅(※1)では、最高ランクの5つ星を全国初認証。さらに、耐久性で最高レベルの「耐震等級3」と「長期優良住宅」を標準仕様として採用し、優れた防災力や災害後の対応力を併せ持つレジリエンス住宅の普及にも努めています。

※1 / LCCM住宅:住宅の建築から廃棄までの一生涯に排出するCO2をゼロ以下にする住宅

2023年度のグッドデザイン賞を受賞した「KAB住宅展示場」

 同社は地元で育った木を積極的に活用した「くまもとの木の家」の設計デザインにこだわり、2010年度より20作品がグッドデザイン賞を受賞しています。2023年度は3作品が受賞し、そのうちの1作品は古民家を再生した歯科クリニックで、非住宅部門から初の受賞に。ここ数年は、商業建築の領域にも力を入れており、事務所や保育園、レストランなどの施工実績があります。

 グループ会社では不動産部門も強化し、新築からアフターメンテナンス、リフォーム・リノベーション、住み替え、相続まで「お客さまの一生に寄り添った、住まいと暮らしのトータルサポートを目指しています」と小山社長。

 

働きたい会社ナンバーワン

 社員一人一人の成長に寄り添い、夢をかなえることを応援する同社は、毎月1回の1on1(個人面談)を8年以上継続しています。小山社長は「自由な発想で意見を言える環境を整備してきました。企業の軸となる『人財』の育成を重視し、働きたい会社ナンバーワンになるのが目標です」と夢を語ります。